第4回「淡口醤油とチョコレート」

秋刀魚冷燻の淡口醤油カカオ共肝ソース掛け

畑島 亮
Cuisine d’Osaka Ryo  

1976年生まれ。幼い頃から物作りと、美味しい料理が大好きで、どちらも両立出来る料理人の道を選び、辻調理師専門学校へ進学。卒業後は、料亭をはじめ、様々なジャンルの料理店で経験を重ね、2010年に開業。ソムリエとしての知識も料理に応用し、大阪の新しい味を、日々追求している。

2011年より大阪料理会に参加し、温故知新を自らのテーマに掲げ、料理を考える際は、特に『香りと食感』を大事に考えております。

<畑島氏>
今回は、カカオ55%のクーヴェルチューヌのチョコレートと淡口醤油でソースを作ってみました。冷燻した秋刀魚、その肝にチョコレートと淡口醤油で調味し濃度を見ながら日本酒を少し加えながら煮詰めて裏漉しています。カカオのコクを淡口醤油がうまく引き出しくれ、秋刀魚の肝との絶妙のバランスができたと思います。淡口醤油にはこのように、それぞれの持ち味をうまく結びつける働きがあることがよく分りました。

<真岸研究員>
淡口醤油とチョコレート、接点が全くないように考えられがちですが、いずれも同様に発酵食品なんです。またそれだけでなく甘味と塩味が主体であることから相性はいいと予想しましたが、これほどマッチングするとは考えていませんでした。料理ではカカオの苦味が、淡口醤油ならではの華やかな醤油風味が合わさったことで味に一体感が出てうまく料理をまとめてくれています。

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