ハラール対応 筍饅頭 鳴門仕立て

筒井 宏樹
旬菜味空 「みそら」  

1978年愛知県生まれ。高校卒業後、大阪の日本料理「菜花野」に入る。2016年、「旬菜 味空ーみそらー」を開店。

日本の環境に合わせたハラール対応の大阪料理

宗教にまつわる食とそのルール (制約) について、 店側がこれに合わしていくことは非常に困難であると考えられる。 そこで現在、日本の環境に合わせたハラール対応が進められムスリムの方々に配慮ある料理やサービスを提供しようという、 「ムスリムフレンドリー」 基準が誕生。 今回はハラール対応調理師講習セミナーを受け、 修了書を得た筒井会員によるハラール対応の日本料理仕立てとして発表がなされた。春の日本料理として選んだのが筍。昆布出汁で筍を茹で、 追い鰹で出汁をとる。 アルコールを使用していない調味料と塩で調味。 百合根と山芋で饅頭にし植物油で揚げる。これに生若布で餡掛けとしている。魚は天然物で、 牛肉ならハラル食肉処理施設を経た国産牛を血がしたたり出ない調理で利用。 豚肉だけは使用できない。 ムスリムの方々に選ばれる店づくり、 という考え方も今後必要となってくるに違いない。

総評

「ハラール対応で、 食べる側に制約を感じさせずに日本料理の魅力を伝えられることが分かった」 「筍を圧力鍋でもどすというのはユニーク」などの様々な意見が聞かれた。畑会長からは 「ハラール対応となると制約が厳しすぎて無理というのがこれまでだったが、 日本料理店に活路が見いだせる試作だった」 とのコメントがなされた。

Please share if you like it.
  • URLをコピーしました!