今月の献立 〈第46回〉 2014年 10月 |
10月の大阪料理会では、畑会長から開催に先立ち「大阪的な料理とは何か」に対する投げかけが行われた。大阪らしさを競う料理コンテストにおいて、いまだに「たこ焼き」「お好み焼き」といったところからしか料理が思いつかない作品が多すぎる。日本料理の中にあって大阪における日本料理とは何なのか。それを今一度考える上においても大阪料理会に集う意義は大きい、との話に全員が聞き入った。 |
![]() 大阪あべの辻調理師専門学校 ![]() |
![]() 東大阪「菜ばな」 ![]() ![]() |
![]() 西天満「割烹 くぼた」 ![]() ![]() |
小川 健さんの前菜 | 前田 武徳さんの献立 | 久保田 博さんの献立 |
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【総評】 日本料理の中でいかに肉をうまく使っていくか。そういった意味でとても良いヒントとなった、という声が多くあった。今回の発想についての質問に、「店でよく炙り握りというものを供していましたが、その中に肉を取り入れてみてはどうかというところから考えてみました」と久保田氏。肉の昆布〆で使われたハニービネガーの赤味噌への質問や意見もあった。一般的にバルサミコ一辺倒といった流れの中で、この発想は素晴らしいといった賛辞も聞かれた。無花果にしてもなにわ黒牛にしても、無花果だから甘い料理、肉だからこの食べ方といった既成概念にとらわれず、食材のイメージを変えていく姿勢は素晴らしいとの声が印象的であった。 |
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撮影/藤澤 了 文/笹井良隆