今月の献立 〈第52回〉 2015年 4月 |
春から初夏へ。木々の色合いだけでなく、食材にも濃い緑が多くみられるようになった今回。前菜はこれまでとは少し趣向を変えて皐月の野菜尽くしが披露された。またテーマ食材では、和製のチョウザメにキャビアといった高級食材が、和のテイストからどのように料理すべきかなどが会員に投げかけられた。常にも増して内容の濃い大阪料理会となった。 |
![]() 天満「割烹くぼた」 ![]() ![]() |
![]() 北新地「味菜」 ![]() ![]() |
![]() 味菜旬香「菜ばな」 ![]() |
久保田 博さんの前菜 | 坂本 晋さんの献立 | 前田 武徳さんの献立 |
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【総評】 ベルーガなど塩味の強い大粒のキャビアといえばワインやシャンパンにマッチした洋のイメージ。しかし塩分が少な目の和製キャビアは、和の料理にもマッチした食材ではないか、との声が寄せられた。ただし、和製といえども高級食材であることには違いはなく、その食材そのものを価値に見合った形でどう生かしていくべきか。これを今後、和の料理人が皆で考えていく必要があると思われる。しかも始末を真情とする大阪料理ということで、キャビアだけでなく蝶鮫そのものも料理の中にいかに取り込み生かしていけるかが今後の課題となりそうだ。 |
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撮影/藤澤 了 文/笹井良隆