今月の献立 〈第60回〉 2015年 12月 |
師走はいずれの会員店も多忙を極める。本年は少し前倒しする形で12月の定例会が開催された。12月の前菜ではこれまでにも年末がイメージされてきたが、今回は日々に冬らしさを感じさせる、そんな風情を表現した「冬ざれ」。またテーマ食材には大阪の冬に相応しい「ふぐ」が取り上げられた。担当会員が老舗のふぐ料理店であることから質疑応答にもいつにない熱気が感じられた。 |
![]() 「北新地 慶喜」 ![]() ![]() |
![]() 「法善寺 浅草」 ![]() ![]() |
![]() 「天満 雲鶴」 ![]() ![]() |
石橋 慶喜さんの前菜 | 辻 宏弥さんの献立 | 島村 雅晴さんの献立 |
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【総評】 55.2℃の低温調理。マナガツオのしっとりした身肉質を残しながら、そこに調味料といったものもほとんど感じさせない。調理における温度管理の大切を実感させられた試作料理であった、との声がほとんどだった。ただ、今回はマナガツオの柔らかな骨を煎餅としていたが、それについては不要ではなかったという意見も少なくなかった。これに対して畑会長から「始末の料理を心がけるのは大切なこと。しかし、この始末という考え方を家庭レベルでどう見るべきか、料理屋レベルではどう捉えるべきかということをもっと突き詰めなければならない」といったアドバイスをなされ参加者全員が聞き入った。 |
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撮影/藤澤 了 文/笹井良隆