今月の献立 〈第66回〉 2016年 6月 |
今年は猛暑予想通りか、早くも6月の定例会は30℃を超えるかなりの暑さとなった。そのような中、涼を求めるに相応しい前菜が披露された。またテーマ食材では常とは違った「手作り蒟蒻」。蒟蒻に種々の食材を混ぜ込んだ昔懐かしい平野蒟蒻を再現させ、そこからどのような料理ができるか、という興味深い発表なども行われた。 |
![]() 吹田「旬屋 じょう崎」 ![]() |
![]() 東大阪「喜いち」 ![]() ![]() |
![]() 「貴重」 ![]() |
城崎 栄一さんの前菜 | 板倉 誠司さんの献立 | 広里 貴子さんの献立 |
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【総評】 非常に料理勉強に相応しく、無駄をそぎ落とした試作であった、との賛辞が寄せられた。おろした鱧を塩水で洗うという行程には賛否あるだろう。もちろんこの塩水濃度というものは鱧の持つ脂分によって加減されなければならない。こうしたプロセスによって鱧本来の旨味がどれだけ抽出できるのか、そこに何かもっと明確な打ち出しがあればさらに良かったと思われる。評の中には「親子合え」とされている以上は、もっと鱧の子があった方が良かったおもわれるし、また料理そのものも鱧の子の塩分で食するといった趣向が加わればさらに面白いものになったのではないか、という指摘もあった。 |
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特別テーマ 〜ワインに合う日本料理を考える〜
撮影/藤澤 了 文/笹井良隆