今月の献立 〈第43回〉 2014年 7月 |
7月の定例会では、鮎や鰻など夏らしい食材がテーマに取り上げられた。開催曜日としては久々の土曜開催となり、欠席する店も多くあったが、それでも参加会員はおよそ40名となった。熱心な会員からは「店の都合で欠席を考えたが、淀川の鰻や、毛馬胡瓜がテーマなだけに見逃せないと思った」という声も聞かれた。夏の大阪らしい食材をいかに料理するかに注目が集まった。 |
広里 貴子さん 貴重 |
東迎 高清さん 浅井東迎 |
石橋 慶喜さん 日本料理「慶喜」 |
広里 貴子さんの前菜 | 東迎 高清さんの献立 | 石橋 慶喜さんの献立 |
【総評】 前菜に七十二候を取り入れるという発想が良いのではないか、という感想が相談役から聞かれた。会長からはレシピだけでは分らなかったが、形として表現されたものを見るとなかなか面白いという賛辞が。また会員からはそれぞれに狙いは分るが、道明寺のもちもち感が強すぎたのではないか。せっかくの鮑の料理だけにもう少し鮑の感じさせる工夫が欲しい。太刀魚の塩加減がきついのではないか、などの指摘もあった。梅紫の料理に対しては、素晴らしい、是非作り方を知りたいといった声が相次いだ。5日間の七十二候をそのまま料理屋が前菜で取り入れることはいろんな意味で不可能だろう。しかし七十二候に倣うことで、日々の料理にどういった食材を使うべきかのヒントとなるところは少なくない。 |
撮影/藤澤 了 文/笹井良隆