今月の献立 〈第87回〉 2018年 3月 |
本定例会が開催された3月最終週は過去百年に例がないという連続した夏日となった。4月の前菜テーマに選ばれた桜も4月には散り始めることになりそうだ。また今回のテーマ食材も「筍」も3月では少し早いかと思われたが、これも出盛りとなった。季節感を大切にするのが日本料理、その季節感を捉まえるのがこれからさらに難しくなる。 |
山崎浩史さん 旬菜「山崎」 |
佐野亨一さん 大阪御数料理会 |
布谷浩二さん 北新地「うの和」 |
特別テーマ 〜知られざる郷土食材を和する〜
第10回:和歌山県 日置川町「鮎チョビ」
和歌山県にある日置川は天然鮎の遡上が多く、それがため小形の鮎が多いと云われる。そんな少し商品になりにくい鮎を使って加工されたのが今回の「鮎チョビ」。カタクチイワシの塩漬けをオリーブオイルに浸したものを「アンチョビ」と呼ぶが、それを鮎で作ったのがこの商品。半年から1年以上すればさらに味がなれて美味になるとされている。
撮影/藤澤 了 文/笹井良隆