今月の献立 〈第104回〉 2019年 8月 |
日本料理の世界ではよく、「素材7分に技3分」ということが言われてきた。そのままに受け取れば、良い素材があれば、さほど技はいらないということになる。ところが、良い素材を生かす技となると、これが難しい。今回の試作料理全般に通じるのもまた、そうしたところになるのだろう。前菜、そして各テーマにおいて収穫の多い定例会となった。 |
西村忠将さん 北新地 雅しゅとうとう |
坂本 晋さん 北新地 味菜 |
松尾英明さん 料亭 柏屋 |
特別テーマ:知られざる郷土食材を和する
第26回:「縞ささげ」
縞ささげは、飛騨・美濃地方の伝統野菜。サヤの表面に紫色の縞模様が入っていることから、この名が付いた。古くから高冷地で栽培されてきたことも関係するのか、昼と夜の気温差が大きいほど縞模様は色濃く現れ、熟した豆自体にも縞模様が入る。特に、秋は濃い縞模様が現れるので、秋縞ささげとも呼ばれている。
撮影/藤澤 了 文/笹井良隆